インドからヒマラをを越えて伝わり、チベットで大きく花開いた仏教。
チベット人が大切に懐から出してくれた、加工途中のずっしりと重たいジーストン
仏教を厚く信仰するヒマラヤの民のあいだでは「ジーストン」と呼ばれるラッキーストーンがあり、首から吊るして身に付けている。
彼らは特にこの石を特に好み、チベットで産出される深紅の山サンゴ、乳白かかったトルコストーンと一緒に装飾品として大切に扱う。
ジーストンは親から子へ、子から孫へと悠久の時間を旅するチベットの秘宝そのもの。
チベット商人の中には自身のジーストンを売る者もいる
このジースートンの存在が多くの人に知られるようになったのは、かつて名古屋空港で起きた中華航空の墜落事故。
大惨事となってしまったこの事故で、生存者がジーストンを身に着けていたのだ。
私はゲストからジーストンのパワーについて教えていただいたのきっかけに、ヒマラヤを歩くたびに、山岳民族の首元に吊るされるジーストンが気になる存在になった。
十数年前、チベットの聖地カイラス山へ行った時、チベットの僧侶からジーストンを譲ってもらった。
観音菩薩の模様が入ったジーストンにひもを通し、それ以来トレッキングの時には必ず携行している。
ゲストのジーストンを虫眼鏡を使ってチェックするチベット商人