ヒマラヤトレッキング専門 女性とご年長者と歩き続けたサパナは手厚いフォローとやさしさで大きな満足をいただいています
数百種類の高山植物を愛でる旅
モンスーンに入る6月~9月、ヒマラヤの妖精たちを滴によって一斉にほほ笑み、 様々な色で山肌を染め、野生動物がのんびりと草を食んでいます。 標高4000mを超える世界では、ヒマラヤの女王と言われるブルーポピーがひっそりとほほ笑み、 寒さから身を守るようにしてダウンジャケットをまとった妖精も次々と咲き出し、その数400種を超えます。
アンナプルナ山群のとある場所には、チベット医学で使用する丸薬の原料を探しにきた薬草採りが偶然見つけた巨大なお花畑が広がっています。 足元を埋め尽くすいろんなお花の上を進み、岩陰でほほ笑むヒマラヤの女王ブルーポピーを愛でます。セロファンのように透けた花びらの向こうには妖精の滴がはっきりと見ることができます。
ブルーポピーを求めて天空の大花園へ
ネパールのほぼ中央に位置するアンナプルナ・ヒマラヤは、他のヒマラヤと異なり、海抜数十メートルのインド平原から一気に聳える7000~8000m峰が70㎞にも連なり、この地域特有の気候を作り出し、薬草となる高山植物がほほ笑む大花園がたくさん点在することで有名です。
異なる山岳民族が共存するヒマラヤでは共通する民間療法であるチベット医学が今でも根強く、アムジ(チベット法医学)によって処方されるパチンコ玉ほどの大きさをした薬草を服用しています。 薬草採りは効能が高い薬草を求め、広大なアンナプルナ山系を隅々歩き回っている時に、この大花園を偶然に見つけました!
トレッキングの起点はカトマンズに西200㎞にあるアンナプルナ・ヒマラヤの入り口となっている大きな湖が横たわるリゾート地ポカラ。 巨木の幹に着生するランがあちこちで花を咲かせるポカラから徐々に高度を上げ、ヒマラヤ展望で有名なゴレパニ村(2800m)を目指します。
ゴレパニ村周辺は樹高15mにも及ぶ巨大なシャクナゲに囲まれた太古の森。 ここからは8000mを超えるダウラギリ山群を含む、東西140㎞にも及ぶ大ヒマラヤの展望をシャクナゲの上に見ることができます。
ここからメインルートを外れ、薬草採りが歩くトレイルを進みます。 トレイルの両側には、ショウガ科やツリフネソウ科、ガガイモ科、ゴマノハグサ科の花を中心に腰の高さまでの妖精が50種ほど見ることができます。
森林限界を超えるあたりから妖精の数は一気に増え、赤や黄色、白色をしたケシの群生地も突如現れます。 キキョウやユキノシタ、フウロソウ、キンポウゲの仲間など、背丈が10㎝以下の妖精が主役となり、朝露を付けてほほ笑む姿に見惚れ、なかなか前に進ませてくれません。
サクラソウの大群落が放つ甘いバニラの香りに誘われ、広大な斜面すべてがお花で覆われている天空の花園に・・・ 数百種類にも及ぶ妖精が一斉に美を競い合い、ここがヒマラヤとは思えないほど、別世界に入り込んでしまった自分にふと気づかせてくれます。 天空の花園を流れる時間はまさに至福そのもの。することすべてがゆっくりと感じてしまう魔法のかかった世界です。
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