昨日、中国経由でうだるような暑さの日本に戻ってきた。 先月まで見えていたヒマラヤもインドから吹き込む温かい風がヒマラヤ上部に厚い雲を滞留させ、神々しい峰々はほとんど見えなくってしまった。

今月も短期間であるがネパールを訪れ、限られた時間を有効に使って仕事をしてきた。 日中は汗ばむ陽気で強い太陽が顔を出す。 夕方から夜にかけて雷鳴を伴う強い雨が降るようになった。 雨が降り始めると移動手段であるタクシーなど急に捕まらなくなり、移動が難しくなる。

郊外では田植え時期の到来! 農家は恵みの雨を喜び、勤しんで田植えの準備を進める。 これから1ヵ月間をかけて、各々畑に手で田植えをしていく。

世界第5位マカル―の頂き

お昼過ぎのフライトを利用して、ネパールを飛びだった。 離陸してしばらくネパール領内を飛行する。 その後機首を北寄りにして、エベレストとマカル―の間を抜けてチベット大地を飛行する。

ネパールを離陸して約1時間、チベット自治区の省都ラサが見えてくる。

ラサに近づくほど雲が少なくなり、チベット高原に栄える街並みが望める。 ※写真はシガッツェ上空

西チベットから悠々と流れるキチュ河の湖畔に広がるラサの街。(写真上部の街) ヒマラヤから離れることで、雨季の影響を受けない環境である。 常にカラッとした気候であるため、夏はチベット旅行のシーズンになる。 私と入れ替えるようにネパールにやって来るゲスト。 ゲストはこれから1か月以上にわたり、西ネパールの辺境部をトレッキングし、最西端の国境からチベットへ抜ける旅行に出かける。

チベット自治区の東部

ラサからさらに東に移動すると、チベット高原の姿が少しずつ変化し、小高い山が沢山みられるようになる。 と言っても標高4000m以上である。 チベット特有のなだらかな山並みは無くなり、雪をかぶった峰々が増えてくる。

チベット高原を抜け、四川省に入ってくると・・・急に雲が増え、6000mを超える俊峰が無数に広がる。 ネパールヒマラヤよりも密に峰々が聳えるため、非常に険しさを感じる。

ヒマラヤの東端でもあるこの地域は横断山脈と言われ、峰々は南北に連なる。 この地を流れる川は東南アジアの民にとって必要な水となっている。 7000mを超えるような山は数えるほどしかないが、眼下には無数の氷河がいくつも広がっている。

約3時間、ヒマラヤ上空を飛び続け、四川省の成都(標高500m前後)に到着。 1200万人以上が暮らす大都市には熱帯性の果物が集まり、民の胃袋を満たしている。