京都のとある山岳会のヒマラヤトレッキングに向けたトレーニングに合わせて、京都北山にある三国岳(※サンゴクダケ)を登ってきた。ヒマラヤを安心して歩くうえで、大切な高山病対策に必要なポイントを見つけるために、適度の起伏、いろいろな植生、かつての営みを知る遺構が見られる三国岳登山はちょうどいい。トレッキング希望者の歩く癖やどんなモノに興味を示すのか?最後尾を歩き、ひとりずつ歩く癖をチェックしながら歩いた。
ヒマラヤに初挑戦される方が何名かいる。体力の不安を気にされている方が目立った。話を伺えば日帰り登山が多いとの事。ヒマラヤでは9日間にわたりトレッキングが予定されているので、そのように思うのも無理はない。
予報では気温35度になると報道されていたが、樹林帯の中を進むため、それほど暑さは感じない。植物に詳しい方が珍しい葉や花を見つけるたびに、仲間にティーチングする姿が随所で見られる。
➡ 日本の植物との比較を通じて、ゆっくりと歩くことに繋げたり、植物を探す楽しみを付け加え、歩き方に幅を持たすことに繋がる。
京都北山の森にはトチノ木の大樹が川沿いで多くみられる
芦生の森(京大演習林)と隣接している府立大演習林
ここには1の岩屋、2の岩屋、3の岩屋と呼ばれる岩の洞穴があり、登山者に分かり易い案内板が設置されている。登山道から一段上がった場所にある。手前には炭焼き跡があり、綺麗に残っている。岩屋について詳しい人が仲間にいろいろと説明し、みんなでメモを取る。
➡ 文化に興味を持つ方が多く、ヒマラヤの異文化について興味を持ってくれるのでは?
急登りが続く。見通しの効かない樹林の森は登山者を泣かせる。ブナの大木が見え出すと、巨大な杉が立ちはだかり、分岐の目印になっている。リーダーの下、仲間の様子を見て休憩回数を増やしたり、休憩時間を適当に調整している。
➡ すでにヒマラヤ歩きで重要な適時に合わせた休憩の取り方を実践していた。背負っている荷物の量をもっと減らすことで、誰もがもっと気軽に歩ける環境を整えることが可能である。
樹齢500年は過ぎているだろうか~幹回りも5m以上はあるだろう。
この辺りにはこの程度の大きさの杉はたくさんあるらしい。もうひと踏ん張り登ったところに、三国岳山頂があった。
高島トレイルの終着点となっている三国岳頂上
2等三角点
根元付近の皮がめくられたスギが所々で見受けられた。鋭い爪痕で幹に傷がついていた・・・熊の仕業?
エビネの株
ギンリョウソウ
登頂後、天狗岳に向かって縦走を行い、滝谷に向かって下山となった。
天狗岳の前にて