~ムスタン王国トレッキング②~

ムスタン王国を訪れるには・・・ 起点となるヒマラヤの絶景地ポカラへ行くことから始まる。 首都カトマンズから西へ、陸路ならポカラまで片道200kmを7時間かけて移動することになる。 時間を有効的に使いたい方には、空路で行くことを勧める。 30人~50人乗りの国内線に乗り込み東西300km以上にわたってヒマラヤを見ながら30分ほどでポカラに到着する。

湖と巨大な屏風のように立ちはだかるアンナプルナ連峰が美しい、ヒマラヤの絶景地ポカラ。 誰もがこの風景を見て一瞬に虜になるだろう。 ムスタン王国は目の前に聳え立つアンナプルナ連峰の真裏にある。

アンナプルナ1峰(左)とアンナプルナサウス峰

私たちはポカラから国内線を使い、世界でもっと深いカリガンダキ渓谷が広くなったジョムソンの街へ向かった。 渓谷の東にはアンナプルナ1峰(8091M)、西にはダウラギリ1峰(8167m)が聳え、最深部は6000mを越える深さでほぼ切り立つ。

ジョムソン村からほど近い場所にあるカリガンダキ河左岸の褶曲地層

数百万年まえからインド大陸がプレートの移動により、ユーラシア大陸の下に潜りこんでいる。 両大陸の間にあった海(テーチス海)は消え、海底だったところが隆起しはじめ、総延長2400kmになる大ヒマラヤ山脈を形成した。

ポカラからジョムソンへのフライトは朝10時頃までと決まっている。 陽が昇るにつれ、カリガンダキ渓谷に沿って神々しく輝くヒマラヤに風が流れ、10時過ぎには台風並みの風が吹き荒れるからだ。  風が吹き始める前までに、ヒマラヤを越え乾燥した大地が広がるジョムソンにやってこなけれなならない。 3日前にカトマンズを出発したスタッフたちの出迎えを受け、いったんホテルで合流し、準備を整えてからトレッキングがスタートする。

ジョムソン村上部から見たカリガンダキ河

ジョムソン空港に沿って500mにわたって新市街が広がり、軍の駐屯地もある。 旧市街は空港の北10分ほどの所に広がり、伝統的なチベット風建築の白壁の街並みが続いている。 広大な河原の中に作られた1本のトレイルを歩き、カグペニ村を目指す。

ジョムソンから歩きだして6時間ほどの距離にあるカグペニ村

チベット系住民が暮らすカグペニ村

アンナプルナ連峰の北にはヒンズー教の聖地として有名なムクティナート寺院がある。 境内は仏教とヒンズー教の寺院が混在している、珍しい複合寺院である。 煩悩と同数の108の聖なる水を浴びることを目的とする巡礼者はカリガンダキ河から離れ、エクレレバッティー村から東に向かう。  ムスタン王国へはカリガンダキ河をさらに直進し、許可書のチェックがあるカグペニ村を目指す。

日没前、夕陽を浴びて輝くニルギリ中央峰(左)とニルギリサウス峰

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