【ヒマラヤ上空3時間を優雅に楽しむ!】

数千年の歴史を物語るように悠久の時間が脈々と流れてゆく中国には、数多くの名勝地が点在し、世界中の旅行者を魅了する。

横断山脈上空(成都空港離陸後20分ほど)

その中国において禁断の地として外国人旅行者が自由に旅行のできない地域、チベットがある。 特に非開放地域の中国南西部(チベット)には今なお陸路での往来を頑なに阻み続けている自然の要塞ヒマラヤ鎮座し、ネパールとの国境をなしている。

神々が棲むと信じられるヒマラヤは数百年も前から山岳民族が住み続け、登山者を惹きつける特別な場所である。 ヒマラヤ登山基地となるネパール、カトマンズへ向かう数ある航路の中で、機窓からの景色が最も素晴らしいと断言できるのが、四川省の省都である成都を経由地してネパールに向かうルートだ。

世界第3位のカンチェンジュンガ山域(南西方向より撮影)

1500万人以上の民が暮らす成都(標高500m)。 三国志の時代には蜀の都として繁栄を続け、数多くの名将が歴史上に名を連ねた。 現在、内陸地最大の都市に発展しながら、当時の面影を残す街並みが随所で見られる遺産の宝庫でもある。 時間に余裕があるのなら、ぷらりと市内散策をして欲しい街である。

せっかくヒマラヤに行くなら・・・

 

成都盆地の西側には雲を遥かに突き抜けるように一気にそそり立つ山々が間近に迫っている。 ここを起点にアフガニスタンまで7ヵ国にわたり、東西2400㎞に及ぶ大ヒマラヤが続いているのだ。

右奥に見える尖った峰はミニヤコンガ

日本の比ではない超巨大な成都空港を飛び立つこと5分、飛行機が雲海の上に突き抜けた瞬間に5000m級の山並みが視界に飛び込んでくる。 その背後には更に高き白い峰々がどこまでも続いているのがはっきりと分かる。

中央に見える尖った峰はナムチャバルワ峰

右側の窓からはパンダの野生保護地区で有名な6000m峰スークーニャン山群の美しい山容が手に取るように望め、左側の窓からはかつて世界で最も高いと噂され、信仰の山として拝められる7800mを超えるミニヤコンガ峰の鋭く尖った頂きがはっきりと見える。


中央左の山がスークーニャン 成都から最も近い場所にある6000m峰

成都からカトマンズまで3時間、スーパーフライトが始まる!

成都を飛びだって直ぐに見えるヒマラヤは狭義の名称で横断山脈と呼ばれる5000~6000m峰を中心とした山々。 地図帳を開いてこの地を見てみると、横断山脈は南北に連なる山脈の総称であることがわかる。 インド大陸がユーラシア大陸にぶつかり、今なお西側から東側に向けて押し続けることでできた大地のシワ(峰々の尾根)が南北に形成され、その麓にそって鋭く深い渓谷が刻まれている。

なだらかな山並みが続く5000m級の横断山脈。南北に沿って綺麗に連なる


横断山脈を横切り、乾燥したチベット大地へ向かう

飛行機はカトマンズを目指して真西にとび続け、横断山脈を直角に横断して行く。 東南アジアの人々の生活に欠かせない恵みの水(イラワジ河、メコン河、メナム河)はこの真下、横断山脈周辺を源流域となす。

西チベットの非開放地域を源流域にもつヤルツァンポ河

横断山脈を横切ると眼下の山々は大きく変わり、赤茶けた緩やかな丘の様な風景が続く。
はるか南にはひと際高く聳えるナムチャバルワ峰。 チベット大地に立つ巨大な屏風の様に鎮座している。 この山の麓を鋭く刻みながら流れ出すのが西チベットに源流域にもつ大河ヤルツァンポ。 カイラス山付近に源流があり、タチョー・カバプ(馬の口より流れいずる=馬泉河)とも呼ばれ、ヒマラヤの北側沿いに東に向かって流れ、ナムチェバルワの麓を回るようにして、大きく南側に流れを変え(大屈曲して)ブラマプトラ川と名を更に変えてインド洋に注ぐ。

複雑な形をしていくつもの入り江があるよう見えるにヤムドゥク湖。 ヒマラヤンブルーをした湖面は鏡の様に白き峰々を映している。 背後に聳える山々は小国ブータンと国境なし、7000mを超すチョモラリ峰の北壁がはっきりと望める。 チベット自治区の都ラサも遠くに望める。 ラサの象徴と知られるダライラマの居城、ポタラ宮が小高い丘の上に主の帰りを待っているように建っている。

ヤムドゥク湖とブータンヒマラヤ(雲のかかる辺り)

ヤムドゥク湖の北側にはラサ空港が河原の中に作られている

禁断の街をラサ望む  中央にある大きな建物がポタラ宮

ゆっくりと機首が左にかじをきりながら高度を更に上げ、8000m級の峰々が聳える国境越に備える。 左側の窓からは南北に雄大な稜線が延びる世界第三位の高峰、カンチェンジュンガ。 右側の窓からはエベレスト、ローツェ(世界第4位)、マカルー(世界第5位)、シシャパンマ(世界第14位)をはじめとする無数の切り立つ峰々が直下に望める。 ヒマラヤフライトのクライマックスの瞬間である。 ひと際高く聳えるエベレストの雄姿を東面から南西面にかけて長々と見ながら、ヒマラヤの玄関カトマンズ空港へ滑るように着陸する。

褐色のチベット大地から神々が棲むヒマラヤの境

(左側の機窓)チベット側からみたヒマラヤ なだらかな丘の先に高峰が聳える

世界最高峰エベレストが機窓と同じ高さで見える

ヒマラヤ越えマッチ箱の様なネパールの家が見えてくると、カトマンズは近い

短期間で思いっきりヒマラヤを楽しみたい方にお勧め! ヒマラヤ・スパーフライトで訪れるヒマラヤ。

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