天空の花園 可憐な妖精に囲まれた世界で過ごす至福の時間
カトマンズの北40㎞に位置するランタン渓谷。 イギリスの探検家ティルマンによって世界で最も美しい谷と称され、ヒマラヤが見えるシーズンになると多くのトレッカーが押し寄せる・・・・ 氷河に削られたU字谷の中を歩きながら、ヒマラヤの雄大な峰々を眺めることができるので、他の山域をトレッキングするよりもヒマラヤが迫って見える。
しかし本当の美しさは雨季にあたる7月~8月にかけてこの地を訪れた人だけが分かる・・・
『雨期だからヒマラヤが見えない!』という人もいるだろう。 実際のところ、雲上を歩くので、よく見えるのである。 この時期、ランタン渓谷に咲く可憐な高山植物は400種を超え、一斉に咲きほこる中を歩かなければ、前に進むことが出来ないのである。 頭上にはヒマラヤが天を突きさすように聳え、足元にはお花の絨毯がどこまでも続いている。
ランタン渓谷は他の山域に比べ、降水量が多く、日照時間も長くなるため、高山植物が非常に豊富なのだ。
ちなみに、この時期トレッキングに出かけるには、トレッか―も少ないので、ロッジが営業していないことや、お祭りで村人がみな外出と言うこともある。 現地のロッジ事情をしっかりと確認した上で、出発することを忘れないように!
【国境貿易で栄えた街からスタート】
ランタン渓谷へのトレッキングはシャブルベンシ(1450m)を起点にスタート。 シャブルベンシはチベット貿易(岩塩と茶をお米に替えた)の拠点として、昔から栄えてきた街である。 ランタン渓谷を遡るには2つのルートがある。 一つはランタン渓谷を川筋に沿って歩くコース。 もう一つは右岸の上部にあるカンジン村まで高度を一気に上げて、歩くコースである。 どちらも様々な高山植物がみられるため、甲乙つけがたい。
シャブルベンシ村の外れにあるつり橋を渡り、ランタン川に沿って歩いて行くことに・・・
つり橋を渡った先にはシャブルベンシ旧村の一部であり、チベットを追われてこの地に逃げてきたチベット難民たちが暮らしている。
トレッキング初日はうっそうした原生林の中を歩くことから始まる。 サルやいろんな種類の鳥たちの鳴き声を聞きながら、足元で咲く花々を愛でながら楽しめる。 イワタバコ、ラン、ツリフネソウ、ショウガ科の花やユリ科の花を中心に見ることが出来るだろう。
いくつかの村を通り、夕方原生林を切り開いて作れられた8軒のロッジがあるラマホテルに到着。
翌日、ラマホテルからもランタン川に沿って徐々に高度を上げ、樹林帯が終わるゴラタベラまで3時間。 視界が一気に開け、ランタン渓谷が顔を出す。 面前には幅1㎞、高さ2000m近いU字渓谷が広がり、トレッカーの心を擽る。 足元を彩る妖精の種類はすでに100種類を超えている。
2015年のネパール地震で大打撃を受けたランタン村も復興が進み、ロッジがいくつもできている
常にバニラの香りを漂わせるサクラソウの仲間
ランタン村から3時間ほどの距離にあるキャンジンゴンパを目指す。 延々とお花畑が続くため、妖精の撮影で前に進むことはできない。
標高3800mにキャンジンゴンパにやって来ると、豊富な牧草が茂りヤク、ゾッキョが気持ちよさそうに草を食んでいる。 ランタン村の入会地には30軒ほどのロッジが所狭しに建てられている。
先発していたキッチンスタッフが私たちの到着に合わせて、天婦羅うどんを作って待っていてくれた。 高地になり食事が喉に通りづらくなる中、出汁の効いたうどんは最高の食事である。
キャンジンゴンパの村の高台には数百年以上前に建立された寺院(ゴンパ)があり、見下ろすように村が形成されている。 またヤクから搾ったミルクからチーズを作る工場もある。
キャンジンゴンパで作られたチーズは秋になると現地に人によってカトマンズに運ばれる。
【野球場で米粒を探すようなもの・・・】
キャンジンゴンパでしっかりと高度順応を行ない、トレッキングの目的である幻の花ブルーポピーを探しに出かけよう!
20数年にわたりブルーポピーを探し追い求めているが、ランタン渓谷の中での植生地はほんの僅かである。 例えるならば、野球場で米粒を探すようなものだ。 数年かけてやっと花を咲かせるブルーポピー。 天候によって咲く時期も大幅にずれることも多々有り、一番美しく微笑む妖精を探すのには、毎回一苦労する。 雌蕊が真っ黄色である妖精を見つけなければ意味がないのだ。
天空の花園に到着
天空のお花畑には60種を超える妖精が競演している
ほんの少しだけ場所を移動するだけで妖精の種類が変わる
ブルーポピーの中でも最も高貴な花と呼ばれる種がランタン渓谷でひっそりとほほ笑んでいる。
今まで参加されたすべての方がブルーポピーに出会い、触れていただいています!
中級者以上にお勧めしたい、250種を超える妖精に出会えるトレッキング
【トレッキング実施済プラン】
※ 歩く人に合わせた高度順応を実施! 高山病の症状を軽く、早期に回復することに繋がります。
※ 旅仲間に自慢できる、本物のブルーポピーに触れられる!
1.カトマンズ ➡ シャブルベンシ(1450m)
2.シャブルベンシ ➡ ラマホテル (2400m) ※20~30種の花
3.ラマホテル ➡ ランタン(3300m) ※40~60種の花
4.ランタン ➡ キャンジンゴンパ(3800m) ※40~60種の花
5.キャンジンゴンパ ※ 1回目の順応日 ※30種の花
6.キャンジンゴンパ ➡ 天空の花園(4400m)※50~70種の花
7.天空の花園 ※ ブルーポピーが見られる ※30~40種の花
8.天空の花園 ➡ ランタン
9.ランタン ➡ ラマホテル
10.ラマホテル ➡ シャブルベンシ
11.シャブルベンシ ➡ カトマンズ
お問い合わせ
ヒマラヤトレッキング・登山専門 サパナ
077-534-5469 または info@sapanatrek.com 担当 浅原