4年ぶりに中国国際航空を利用して、ヒマラヤへの旅に出発した。 2月末、関西空港に到着した私は、航空業界におけるコロナ禍の影響を感じることは殆どなかった。

空港は外国人で溢れかえり活気に満ちていたが、日本人旅行者は以前よりも少なく、団体旅行者はまったく見かけなかった。

円安の影響やコロナの締め付けにより、日本人の海外旅行への意欲が大きく変わった。今後も旅行業界はさらなる厳しさを増すだろう。

関空でのチェックインでは、JALの職員がチケットを発券してくれたが、最終目的地である成都までの航空券が発券されると思っていた私は、予期せぬ出来事に直面した。 手渡されたのは上海までの航空券であり、上海から先の便はキャンセルとのこと。

❖関空・上海間の機内食。 味付けも良くて美味しい。

初めは不安がよぎったが、学生時代のバックパッカーの経験が気持ちを奮い立てた。ハプニングではなく、面白いミッションとして捉え、まずは成都への冒険が始まった。

上海へのフライトは順調だった。 上海空港に到着し、ここで中国で入国する。 イミグレーションにて、日本人は入国時ビザを必要とする。 しかし24時間以内のトランジットなどの場合、中国ビザを持っていないと別カウンターに並びなおされ、新たな書類を作成してトランジットビザを取得することになる。

トランジットビザ取得に必要な書類は、次のフライトを証明するチケットまたはそれに準じる書類を提示して対応することになる。  無事、トランジットビザを取得し、入国となった。 関空で預けた荷物を受け取り、再び出発フロアーにて、成都まで行くためのチケットを交渉する。 航空会社のスタッフに成都への代替便を尋ねると、新たなルートを提案してもらった。 上海から直行便がないため、別の経路を使って成都に向かうことになった。

上海滞在中、都会の喧騒と文化の魅力に満ちた街を探索することができた。 成都へ向かうフライトは、上海からの経由便だったが、私は期待と興奮に胸を膨らませた。

成都へのフライトは、美しい景色と快適な飛行で私の期待を超えた。空から見る中国の風景は壮大で、私の心を奪った。 成都に着陸すると、新たな冒険が待っていた。

❖成都空港に就航している中国の航空会社 

成都にはコロナ禍の間に新たな天府国際空港と呼ばれる、巨大な空港が作られていた。 以前の翔流国際空港は今も運用されているが、私たちのフライトは天府国際空港に到着し、まったく様子が分からない。 すべてが手探りの状態である。

日本出発前に予約していたホテルに連絡をしなければならない。 すでに航空会社のカウンターは閉まっており、英語を話せる中国人をなんとか探しだし、ホテルに電話をかけ、迎えに来てもらうことを頼む。

いつ頃来るだろうか? ひたすら待ち続けること30分。 ホテルの人が迎えに来てくれ、車に乗り込んだ。

眠たい目を擦りながらようやく無事、ホテルにチェックイン。  明朝6時にはホテルを出発する事すら忘れ、靴を履いたまま眠りについていた。