【表参道:本坂ルートで比叡山の最高地点、大比叡を目指す!】

爽やかな風が琵琶湖の上を吹き抜け、ちょっぴり冷たく感じる秋晴れの中、大津市と京都市の県境にある比叡山の頂を目指し、出かけてきた。

自宅から約30分、距離にして15km。 琵琶湖西岸に広がる比叡山延暦寺の門前町、坂本。 周辺には昔ながらの家が立ち並び、また宿坊も点在する素晴らしい場所だ。 ここにはJR坂本駅、京阪電鉄坂本駅があり、比叡山に向かうには非常にアクセスが便利である。

今回は自家用車で坂本にやってきたため、坂本ケーブルカーの山麓駅近くの市営駐車場に停車、ここから登山をスタート。

【表参道:日吉大社の鳥居前からスタート】

比叡山(延暦寺)の麓には日吉大社がある。 日吉大社の巨大な鳥居の横には表参道、本坂ルートがあり、石段を登っていくことから始まる。 表参道の石段は非常に立派で、厳かな雰囲気を漂わせている。 しかし急登のため息が上がる。

石段を5分ほど歩くと駐車場に出る。 坂本ケーブルカーの山麓駅の方から続く道がここまで延びているので、ここの駐車場を利用するのも良いだろう。 駐車場は登山道に沿って整備されているので、その横を抜けていく。 長かった駐車場の先には、車輪止めがあり、ここから本格的な地道の登山道となり、比叡山まで延びている。

比叡山延暦寺へ延びる表参道は、ケーブルカーの設置により利用者は殆どいなくなってしまった。 そのため登山道は整備されず荒れているように思えるが、登山を愛する人たちがこの道を使って比叡山を往復している。

振り返れば、琵琶湖の向こうに近江富士が望める

表参道には、ゴールの延暦寺まで距離の標識があり、登り口から25丁で延暦寺に着くようになっている。

スタート場所の石段から数えて5丁までやってきた。 (1丁=約109m)とあるのだが・・・ 実際はもっと歩いているように思えるのだが・・・

所々に花が生けられた神聖な場所がある。 登山の無事を願い、先を進む。 巨木の切り株跡は寺社の柱として使われたのだろうか?

開祖以来からの雰囲気を醸し出す、殆ど整備されていない表参道。 古の参拝者たちがこの道を辿り、比叡山を目指していたことを考えながら歩く。

十四丁までやってきた。 頂上までの距離を半分残すだけである。 距離の道しるべは全てあるわけではない。 埋まってしまっているのか? 所々にに残っているモノだけを頼りに・・・

仏像が刻まれた石碑があった。お皿と急須などがあり、私たちは【カフェ】と呼び、この地の神様たちと一緒に休憩。 この場所からしばらく歩くと、石で作られた手すりが延々とづづく。 そして立派なに組まれた石垣が現れ、その上に・・・

朽ちかけたお堂の中に一体の仏像が安置されていた。 お堂の中に踏み入れ、仏像に向かって合掌!

お堂の横には立派な石碑が建っていた。 石碑を守るように・・・亀の形をした顔は牛の様な・・・ 得たいの知らない動物に守られていたのが印象的だ。

【比叡山:東塔エリア】

お堂の側で地道も終わり、アスファルトで舗装された道が続く。 大きな建物が見えてくると、最後の急登があり、登りきると延暦寺会館(ホテル)の前へ。 ここから5分ほどの距離には1000年以上にわたり途絶えたことの無い聖火が灯る根本中堂がある。

ちなみに、根本中堂があるエリアは東塔エリアと呼ばれ、他に西塔エリア、横川エリアがあり、3つのエリアにある約100塔寺の総称を延暦寺という。

延暦寺会館

延暦寺会館の横にあるお地蔵さん、3本の指がとても気になった!

車を停めた場所から歩きだし、1時間35分で根本中堂前に到着。 さらに歩き、東塔のへ向かって緩やかな坂を上っていく。

鮮やかな朱色に塗られた、いろんな寺院。 この地を訪れた参拝客に混じって寺院の横を通り過ぎ、東塔の所から延びる登山道を目指す。

残り30分ほどで頂上へ・・・

傾いた屋根が非常に空しく感じる仏塔。 この地まで歩いてくる人は少ないのだろう・・・

表参道とは比較にならないほど道は狭まり、修行道の様な狭い登山道が続く。 30分ほど登ると大きなスペースのある場所にでる。 数組の人がここでランチをしていたが、頂上はさらに進んだところである。 関西テレビの中継塔の先に比叡山の頂上(848m)の標識と、一等三角点がある。

畳10畳ほどの広さであるの頂上はヒノキの林に囲まれ、景色は全く良くないが、一等三角点が埋まっている。

東塔から頂上まで30分弱で登頂。 帰りは往路をゆっくりと下る。